2025/11/04
審査なしでマンションは借りられる?審査が不安な方への対策と6つの選択肢を徹底解説

「マンションを借りたいけど審査に通るか不安」「保証人がいないからマンションの契約はできないかも」。このような不安を抱えている方は、決して少なくありません。ですが、結論からお伝えすると、審査なしで借りられるマンションは残念ながらありません。
ただし、審査が厳しくない物件や、確認項目が少ない住まいを選べば仕事や収入に不安があっても入居できるケースはあります。
本記事では、マンションの審査が必要な理由や、審査に落ちる主な原因、審査がゆるい・通りやすい6つの住まいの選択肢を解説します。最後まで読めば、審査に不安があっても今の状況に最適な選択肢が見つかるので、ぜひ参考にしてください。
Contents
マンションは、審査なしでは借りられない
マンション契約は、家賃の支払いが関わる以上必ず審査があります。まずは、審査の概要と審査なしの物件が存在しない理由を解説しましょう。
そもそも審査とは?

賃貸マンションの審査とは、入居希望者が家賃を継続的に支払える能力があるか、トラブルなく生活できる人物かを確認する手続きです。具体的には、収入や職業・勤続年数・過去の支払い履歴などがチェックされます。審査するのは主に物件の大家(オーナー)・管理会社・家賃保証会社です。審査にかかる期間は一般的に3日〜1週間程度。必要書類として身分証明書・収入証明書(源泉徴収票や給与明細)・在職証明書などが求められます。
審査なしの物件が存在しない理由
審査なしのマンションが存在しない最大の理由は、貸主側のリスクが大きすぎるからです。家賃の滞納や未払いが発生した場合、貸主は収入を失うだけでなく、法的手続きを経て退去してもらうまでに数ヵ月かかることもあります。また、入居者が室内を破損したり、近隣住民とトラブルを起こしたりすれば、物件の資産価値が下がる恐れもあります。つまり、契約前の審査は貸主にとって必要不可欠なリスク管理なのです。
審査は必須だけど「審査がゆるい」「簡易的な確認のみ」の物件はある
審査は避けられませんが、物件によって審査の厳しさには差があります。例えば、大手不動産会社が管理する新築マンションや人気物件は審査基準が厳しい傾向ですが、個人オーナーの物件・空室が長く続いている物件・短期契約の物件などは比較的審査がゆるやか。初期費用を多めに支払える場合や、保証会社を利用する場合は審査のハードルが下がる物件もあるのです。また、本人確認と支払い能力の最低限の確認のみで契約できる簡易的な審査のみの物件も存在します。
マンションの審査に通らない4つのケースと対策
審査が必須なのは理解できても、「自分は通るだろうか」という不安がある方もいるのではないでしょうか。実は、審査に通らないケースにはいくつかの典型的なパターンがあり、それぞれに対策があります。ここからは、審査で引っかかりやすい4つのケースを解説しましょう。
仕事内容や家賃が収入のバランスと取れていない状況

審査で最も重視されるのが「収入」です。一般的に家賃は月収の3分の1以内が目安とされており、これを超えると審査に通りにくくなります。また、フリーランス・自営業・派遣社員・アルバイトの方は収入が不安定とみなされ、審査が厳しくなる傾向です。転職直後や勤続年数が短い場合も不利になる可能性があります。
【対策】
- ・家賃を月収の30%以下になる物件を選ぶ
- ・預貯金審査を利用する(家賃の2年分程度の残高証明書を提出)
- ・確定申告書や課税証明書で安定した収入を証明する
- ・初期費用や家賃を一括で支払って、信用を示す
過去の支払い履歴が影響する場合
家賃保証会社を利用する物件では、信用情報がチェックされます。クレジットカードや携帯電話料金の滞納・自己破産・債務整理などの記録があると、審査に通りにくくなるのです。過去の支払いトラブルは、たとえ小さなものでも「滞納リスク」として見なされることがあり、安定した収入を得ていても審査で不利に働くケースがあります。
【対策】
- ・信用情報が回復するまで、保証人不要物件を検討する(一般的に回復まで5~10年かかる)
- ・事情を正直に説明し、前払いや敷金を多めに提示する
- ・マンスリーマンションや短期賃貸など比較的審査がゆるい物件を選ぶ
保証人を立てにくい状況
連帯保証人には、一般的に安定した収入がある65歳以下の親族(親や兄弟姉妹)という条件があります。現在は家賃保証会社の利用が主流とはいえ、緊急連絡先として親族の情報を求められるケースもあり、完全に保証人不要とは限りません。
【対策】
- ・保証人不要で保証会社のみで契約できる物件を選ぶ
- ・家賃保証会社を利用できる物件を選ぶ
- ・友人や知人に緊急連絡先をお願いする
外国籍特有の審査のポイント
外国籍の方は、日本人と比べて審査のハードルが高くなる傾向です。主な理由は、言葉の壁によるコミュニケーションの不安・日本の連帯保証人を見つけにくい・文化や生活習慣の違いへの懸念・在留資格や滞在期間の不確実性など。特に日本語でのやり取りが難しい場合は、契約内容の理解や近隣住民とのトラブルを心配されることがあります。ただ、近年外国人の入居者は年々増えており、対応できる物件や不動産会社も増加しています。
【対策】
- ・外国人入居可の物件を専門に扱う不動産会社を利用する
- ・日本語での連絡が難しい場合は、通訳サポート付き物件を選ぶ
参考記事:外国人は必見!日本で賃貸物件を借りるコツと注意点を徹底解説!
審査が緩い・通りやすい物件の6つの選択肢
審査に不安がある方でも、選択肢はゼロではありません。一般的な賃貸マンションよりも審査基準が緩く、比較的通りやすい物件もあります。以下で審査のハードルが低い6つの住まいの特徴を解説しましょう。
UR賃貸住宅
UR賃貸住宅は保証人・礼金・仲介手数料が不要で、更新料もかからない物件です。審査では収入基準(家賃の4倍以上の月収)を満たせば、過去の信用情報はほとんどチェックされません。また、収入基準を満たさない場合でも、一定額以上の貯蓄があれば「貯蓄基準」で審査を受けられます。ただし、築年数が古い物件が多く、立地や設備面ではマンションに劣る物件もあります。
シェアハウス

シェアハウスは、キッチンやリビング、浴室などを複数の入居者で共有する住まいのスタイルです。審査は一般的な賃貸物件よりも緩く、支払い能力や身分証明書、面談を通して契約できるケースがほとんどです。敷金・礼金が不要で、家具家電付きなので引っ越しの負担も少なく済むのが特徴。一方で、「プライバシーが限られる」「他の入居者との相性に左右される」「生活音やルールの違いでストレスを感じる可能性がある」などのデメリットもあります。
簡易宿所
簡易宿所とは、旅館業法に基づく宿泊施設で、ゲストハウス・カプセルホテル・ドミトリー形式の宿を指します。一般的に短期滞在向けですが、長期滞在プランを提供している施設も増えています。審査はほとんどなく、身分証明書の提示と宿泊料金の支払いができれば利用可能。しかし、長期滞在だと宿泊費が割高になりやすく、一般的な賃貸物件と比べてコストパフォーマンスは劣ります。一時的や緊急時の住まいとして適しているといえるでしょう。
家賃保証会社が利用できる物件
家賃保証会社とは、入居者が家賃を滞納した際、代わりに大家さんへ立て替え払いをする会社です。保証会社を利用することで連帯保証人を立てなくても契約できる物件が増えています。保証会社には信販系・独立系・LICC系などの種類があり、入居希望者の収入や過去の滞納履歴を確認する点は共通事項。ただ、会社で審査基準が異なるため、1社で落ちても別の会社なら通る場合もあります。一般的に、保証料(家賃の30〜100%)が必要になる点はコストとして考慮しておきましょう。
個人オーナーの物件

不動産会社が管理する物件ではなく、個人の大家さんが直接管理している物件は審査が柔軟な傾向にあります。オーナーの判断次第で、収入や職業よりも人柄や誠実さを重視してくれるからです。また、空室期間が長い物件や、オーナーが早く入居者を決めたいと考えている場合は交渉しやすくなることも。その反面、不動産会社を通さない物件は見つけるのが困難で、通常の物件探しより手間がかかる場合もあるでしょう。
マンスリーマンション
マンスリーマンションは30日以上から契約できる家具家電付きの賃貸物件です。審査は公的な身分証(保険証・免許証・パスポート・マイナンバーカードなど)の提示で完了することがほとんど。審査期間も短く、即日から数日で入居できるスピード感が魅力です。
審査が不安な方におすすめ!マンスリーマンションという選択肢

長期の住まいを探しているけど、「審査が通るか心配」「保証人がいない」とお悩みの方は、審査のハードルが最も低いマンスリーマンションがおすすめです。ここからは、マンスリーマンションの審査の特徴と、おすすめのケースを詳しく解説します。
一般的な賃貸物件との審査の違い
マンスリーマンションは審査のハードルが低く、入居までのスピード・初期費用・契約の柔軟性の面でも大きなメリットがあります。以下は、一般的な賃貸契約との違いをまとめた表です。
|
マンスリーマンション |
一般的な賃貸物件 |
|
|
審査内容 |
本人確認 |
収入・職業・勤続年数・信用情報など詳細にチェック |
|
必要書類 |
身分証明書(免許証・マイナンバーカード・パスポートなど) |
収入証明書・在職証明書・住民票・保証人の書類など多数あり |
|
保証人 |
不要 |
必要(保証会社の利用も可) |
|
信用情報 |
基本的にチェックされない |
クレジットカードや過去の滞納歴をチェックされることがある |
|
審査期間 |
即日〜数日 |
3日〜1週間程度 |
|
初期費用 |
不要 |
敷金・礼金・仲介手数料あり |
|
契約期間 |
30日以上~ |
2年契約が一般的 |
このように、マンスリーマンションは一般的な賃貸マンションと比べて審査内容や必要書類が簡易的で、審査期間も短いのが特徴です。ビジネスや観光利用だけではなく、生活のさまざまな「困った」のニーズに対応している住まいなのです。
参考記事:マンスリーマンションとは?選ばれる理由や借りる際の注意点を解説!
マンスリーマンションはこんなケースにおすすめ
マンスリーマンションは、以下の方におすすめです。
- ・職業や収入の関係で一般の賃貸契約が難しい方
- ・保証人がいない、または保証会社の審査が通らない方
- ・過去にクレジットカードや家賃の滞納歴がある方
- ・過去に家賃審査で落ちた方
- ・海外在住・外国籍で日本での信用情報が少ない方
- ・仕事や転職などで一時的な住まいが必要な方
- ・離婚や家庭の事情で緊急に住居が必要になった方
参考記事:えっ!こんな時にも?意外と知らない、マンスリーマンション利用者のリアルをご紹介
マンションの審査に不安でも住まいの選択肢はある!
マンションを借りる際に審査は避けられませんが、「審査が通らない=住む場所がない」わけではありません。UR賃貸・シェアハウス・マンスリーマンションなど、それぞれに特徴があり、収入・保証人・信用情報に不安がある方でも入居できる可能性があります。特にマンスリーマンションは審査が簡易的でスピーディー、なおかつ初期費用もおさえられるため、審査に不安がある方にはおすすめ。状況に合った住まいを選べば、不安を抱えずに新しい生活をスタートできますよ!
