2024/09/01
離婚するのに別居は必要?別居の重要性や別居前にすべきことを徹底解説
「離婚を考えているけど、別居するにはまだ踏み切れない」。
長年連れ添ったパートナーとの関係を断ち切るのは大きな決断であり、子どもがいる場合はこのように煮えきらない思いを抱えている方もいるでしょう。しかし、別居は離婚への第一歩として重要な意味を持っています。今後の生活において、最善の対策になるかもしれません。
本記事では、離婚に向けた別居の重要性や別居前に知るべきポイントを徹底解説します。人生の岐路に立つあなたに必要な情報なので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
Contents
別居は離婚するにあたって重要なこと
別居は、離婚を考えている夫婦にとって婚姻関係の解消をスムーズに進められる基盤づくりになります。離婚を成立させるには、一般的に一定期間の別居を必要とするケースがあるからです。別居期間を経たことにより夫婦関係の破綻が明確になり、双方に離婚の意思があるとみなされます。双方の意思が確認されればトラブルを防ぎつつ離婚のプロセスを踏めるため、離婚がスムーズに進むとされています。
また、離婚は人生の大きな決断であり、時間をかけてじっくり検討すべきもの。別居により感情的になりがちな同居生活から離れられ、冷静に今後の生活について考える時間が持てます。離れて暮らすことで互いの気持ち・財産分与・子どもの養育など、落ち着いて話し合える環境作りにもつながるのです。
離婚が成立する別居期間
実は、離婚が成立する明確な別居期間はありません。別居による「婚姻関係の破綻」と認められる要因は、離婚の種類(協議離婚や調停離婚)・夫婦の年齢・婚姻期間などで異なるからです。
例えば、婚姻期間20年の夫婦が10年以上別居していても、「未成熟の子どもがいる」「離婚することで精神的・社会的・経済的に不利な状況になる」などの理由により、婚姻関係の破綻と認められないこともあります。一方、婚姻関係3年の20代の夫婦が1年間別居すれば、破綻が認められるケースもあるのです。
つまり、婚姻関係の破綻と認められる別居期間は夫婦の置かれているさまざまな要因が反映され、年数だけでは判断できないのが現状。離婚を考えているなら、ご自身の状況に優位になる別居期間を把握しておきましょう。
子どもを連れた別居の場合は?
子ども連れの別居は、親権や監護権に大きな影響を及ぼします。とはいえ、まずは子どもの気持ちや生活への影響を最小限におさえるよう、安心して過ごせる環境を整えましょう。学校や友人関係になるべく変化がないよう配慮するのが大切です。子どもの幸せを第一に考えて細心の注意を払いつつ、可能であれば子どもに別居の理由を説明して理解を求めることも必要です。
「別居」と判断するには曖昧なケース
「別居」と判断するには曖昧なケースは、以下が想定されます。
- ・夫婦の一方が単身赴任
- ・介護のための帰省
- ・家庭内別居
別居と認められるには、生活の拠点と家計を完全に分けていることが重要です。生活の拠点が別々でも、同じ家に住みながら部屋を分けて生活する状態であっても別居とはみなされない可能性があるので注意しましょう。
関連記事:別居前や別居中にしてはいけないことは何?基礎知識・準備すべきことを徹底解説
離婚前に別居すべきケース
「別居したい」と悩む理由は夫婦の数だけさまざまな要因があります。しかし、以下2点のケースであれば、今すぐに別居の準備を進めるべきです。
DVやモラハラ受けている
配偶者からのDVやモラハラを受けている場合は、別居が最も重要な安全対策となります。身体的な危険や精神的な苦痛から逃れるためにも、速やかに別居先を探しましょう。別居することにより本気で離婚を望んでいる意思表示になり、離婚成立の有効な手段にもなります。
別居後に法的な保護が必要な場合は事前に警察や弁護士と連携し、証拠を確保しておきましょう。
同居するには精神的にきつい
夫婦関係の悪化により同居生活が精神的に耐え難い場合も別居を検討すべきです。無理に同居を続けることでストレスが増し、心身の健康に悪影響を及ぼす恐れもあります。物理的に距離を置けば、冷静な判断ができるもの。別居により、関係の改善や離婚に向けた準備を進める時間を得られます。
離婚前提の別居にあたり気をつけること
別居は、離婚成立の一歩になったり冷静に今後を判断できたりなど重要な要素です。しかし、別居にあたっての注意点が3点あります。ポイントをおさえた上で準備にとりかかりましょう。
一方的に同居すると離婚の際に不利になる恐れがある
離婚を前提とした別居の場合、一方的に同居すると「悪意の遺棄」とみなされるリスクがあります。悪意の遺棄とは、正当な理由なく配偶者や家族を放置する行為のこと。これが認められると離婚の手続き・財産分与・親権などで不利な立場になる恐れがあります。
別居の意思が固まった後は配偶者と話し合い、合意を得たうえで準備することが大切です。(DVやモラハラの場合は異なる)必要に応じて弁護士に相談し、適切な手続きを踏めば後々のトラブルを防げるでしょう。
親権を考えているなら子どもは連れて出る
離婚後の親権は、子どもと生活している親が得られる傾向です。「別居先の暮らしが落ち着いたら子どもを迎えに行こう」という考えでは、今後一切子どもと住めない恐れがあります。親権を考えているなら、決して子どもを手放さない状況に整えるのが肝心です。
別居前に築いた財産が財産分与できる額である
財産分与は、原則として別居前に築いた財産が対象です。つまり、別居後に得た財産や負債は財産分与の対象外。そのため、別居前は夫婦の共有財産がいくらあるかを把握するのが肝心です。別居前までには財産リスト(預貯金・不動産・投資等)を作成しましょう。別居前に築いた財産の額を把握していれば、離婚成立後の財産分与でトラブルを防ぐことにもつながります。
離婚に向けた別居の前にすべき4つのこと
離婚を前提とした別居を考えているなら事前準備は欠かせません。ここからは、今すぐにできる4点を解説します。別居を決意したらなるべく早めに取りかかり、スムーズな新生活を送れるように進めましょう。
お互いの収入を確認し、生活費を確保する
別居とはいえ、婚姻中であれば経済的に助け合わなければいけません。パートナーよりも収入が少ないケースや子ども連れの別居の場合は、収入が多い方と同等の生活費を確保できる義務があります。また、別居後はそれぞれ独立した生活を送るため、生活費は夫婦の収入に応じて分け合わなければいけない決まりもあります。
生活費の金額は、夫婦の収入・自営か給与所得者か・子どもの人数と年齢を基準にした「婚姻費用算定表」をもとに決めるのが一般的です。別居前は必ず夫婦間で収入額を確認し合い、生活費の金額・期間・支払い方法を決めましょう。
参考記事:別居中の生活費はどうすべき?費用の目安・請求方法・別居を決めたらすぐにすべきことを徹底解説
養育費に関して取り決めておく
養育費は、子どもが別居後でも健康で安全な生活を送るためには不可欠な経済的支援です。
支払い方法や期間、頻度に関して詳細に取り決め、トラブルを防ぐため書面に残すのが肝心です。また、養育費の額は家庭裁判所の算定表を参考にするのが一般的。子どもの年齢・人数・教育環境・親の収入などによって、金額は異なります。
相手の不貞行為が原因なら証拠を確保しておく
不貞行為の証拠は、離婚の正当な理由の一つです。離婚調停や裁判の際は、財産分与・慰謝料請求・親権などに大きく左右します。ただし、相手のプライバシーを侵害するような行為は避けるのが無難です。専門家に相談しながら証拠を確保し、しかるべき機関に提出できるよう準備しましょう。以下は、離婚に有利に働く証拠の一例です。
- ・写真や動画
- ・メールやSNSのメッセージ
- ・領収書
- ・第三者の証言
住む場所を決める
別居の住まいは生活の基盤となるため慎重に選ぶ必要があります。家賃や生活費を考慮し、経済的に無理のない選択をしましょう。特に子どもがいる場合は、学校や保育園への通学距離・周囲の環境・安全性などに配慮するのが望ましいです。以下は別居先の一例です。
- ・実家
- ・賃貸物件
- ・マンスリーマンション
- ・シェアハウス
離婚前の別居先の住まいでお悩みの方は、マンスリーマンションのご検討を
マンスリーマンションは、「離婚を前提とした別居先を探したい」「とりあえず別居して冷静に考えたい」「別居生活を試したい」といった悩みを解決できる便利な住まいです。
前述したように、別居先の選択肢には実家や賃貸物件を思い浮かべる方も多いでしょう。しかし、賃貸だと初期費用や家具家電費用がかさみます。実家であればプライバシーの確保や親に気遣うシーンが増えることもあるでしょう。
マンスリーマンションは以下の特徴により、カバン一つで生活できるため、気負うことなく新生活をはじめられます。
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別居先でお悩みの方は、マンスリーマンションのご利用を検討してみてくださいね。