2025/05/08
ワーケーションとは?相性のよい職種・種類・メリット・デメリットを詳しく解説
「ワーケーションという言葉を聞くけど、何をすること?」「興味があるけど、一歩が踏み出せない」。近年、ワーケーションが広まる中、このように思う方は多いのではないでしょうか。実は、ワーケーションは働き方の幅が広がる可能性を秘めているスタイルです。中にはワーケーションに適した働き方をしているのに、その魅力に気づかず新しい働き方のチャンスを逃している方もいるかもしれません。
本記事ではワーケーションの概要や、ワーケーションするメリット・デメリット、注意点を詳しく解説しています。最後まで読んで、ワーケーションにチャレンジする判断材料としてぜひ参考にしてください。
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ワーケーションとは
「ワーケーション」とは、Work(仕事)とVacation(休暇)を組み合わせた造語です。観光地やリゾート地など、職場とは違う場所で仕事をしながら休暇も楽しむスタイルを指します。ワーケーションは長期休暇の実現を可能にして、生産性の向上にも貢献するなど、仕事と生活の質を高められる点でも効果的です。
実際、一部の企業はテレワークができる環境を整えて積極的にワーケーションを実施しており、体験者からは「普段とは違う環境でいいアイデアが浮かびそう」などのポジティブな意見も。リモートワークの普及に伴い、柔軟な働き方として国内外で注目されています。
ブレジャーとの違い
ブレジャーとは、「Business(ビジネス)」と「Leisure(レジャー)」を組み合わせた意味を持ちます。ワーケーションとの大きな違いは、行き先を自由に決められるかどうかにあります。ブレジャーは、出張に行った先で休暇を取るイメージであり、数日程度の期間が一般的。一方、ワーケーションは休暇を主な目的としながらも、自ら選んだ休暇先で仕事をするイメージです。プレジャーは業務ありきのスタイルであり、ワーケーションは休暇ありきのスタイル。つまり、仕事と休暇のバランスに違いがあります。
ワーケーションと相性がよい職種
ワーケーションと相性がよい職種は下記の3職種が挙げられます。
職種 | 場所の自由度 | オンライン完結 | 自己管理能力 | 特殊機材不要 |
---|---|---|---|---|
IT職 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
Web関係職種 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
個人事業主 | ◯ | △ | ◯ | △ |
【IT職】
パソコンとネット環境があれば場所を選ばず仕事ができるIT職は、ワーケーションと相性がよいといえます。例えば、システムエンジニアやプログラマーなど。自宅が仕事場になるケースが多いので、ワーケーションを取り入れやすい職種です。
【Web関係の職種】
ライターやデザイナー、マーケターなどWebで完結するクリエイティブな職種は、パソコンとネット環境があれば場所を選ばない職種です。こちらも職場を自宅としているケースが多いため、ワーケーションでリフレッシュしながら生産性の向上を図るのもよいでしょう。
【個人事業主】
上記を含め、コンサルタント・アドバイザー・経営などの仕事のスケジュールを自分で管理できる職種は、比較的リモートワークがしやすい仕事です。場所に依存しない業務内容やオンラインでのコミュニケーションが可能な職種は、ワーケーションと相性がよいといえるでしょう。
ワーケーションの種類
ワーケーションには、企業や個人の目的によって「休暇型」と「業務型」の2つがあります。以下で、各特徴や活用方法を紹介しましょう。
休暇型(福利厚生型)ワーケーション
休暇型(福利厚生型)ワーケーションとは、社員のリフレッシュやワークライフバランスの向上が目的であり、福利厚生の一環として位置づけられています。社員が自発的に場所を選んでワーケーションするケースが一般的であり、スケジュールの自由度が高いのが特徴。特にIT企業やベンチャー企業での導入実績が増えています。
業務型ワーケーション
業務型ワーケーションは、特定の業務目的を持って実施されるワーケーションです。一般的な休暇要素を含みつつ、明確なビジネス目的を持っているのが特徴。以下の3つの種類はその一例です。
種類 | 概要 | 期待される効果 |
---|---|---|
地域課題解決型 | 地域関係者と交流を図り、課題解決に向けて取り組むワーケーションスタイル |
|
合宿型 | 通常の職場とは違う場所で会議や研修をおこなうワーケーションスタイル |
|
サテライトオフィス型 |
企業が開設しているサテライトオフィス・コワーキングスペース・シェアオフィスを利用したリモートワーク |
|
【地域課題解決型】
地域課題解決型は地域関係者と交流を図り、課題解決に向けて取り組むワーケーションスタイルです。地域とのつながりや問題解決能力の向上が期待されます。
【合宿型】
合宿型は通常の職場とは違う場所で会議や研修をおこなうワーケーションスタイルです。社内のコミュニケーション活性化や新たなアイデアを生み出す狙いがあります。また、ストレスの軽減やリフレッシュ効果も期待されています。
【サテライトオフィス型】
企業が開設しているサテライトオフィス・一般的なコワーキングスペース・シェアオフィスを利用してリモートワークに取り組むワーケーションスタイルです。都市部に本社がある企業が地方に拠点を設けているので、一定期間お試し移住の経験にもなります。
ワーケーションのメリット
ここからはワーケーションのメリットを4点解説していきましょう。
非日常の環境で仕事ができる
いつもと同じ景色では気分転換が難しいこともありますが、ワーケーションなら観光地やリゾート地などで仕事ができます。
職場の空間から解放され、海を眺めたり山々に囲まれた静かな環境に身を置いたりすることにより、新たな発想が生まれやすくなるもの。特にクリエイティブな仕事やアイデア出しが求められる業務との相性がよいといえるでしょう。
ワークライフバランスの改善が期待できる
ワーケーションは、仕事と私生活のバランスを見直すきっかけにもなります。観光やリラクゼーションの時間を仕事の合間に取り入れることで、オンとオフの切り替えがうまくできるからです。
ワーケーションをきっかけにメリハリのある生活スタイルを経験すれば、日常生活に戻った後も仕事のモチベーションや生活の質が向上するかもしれません。
心身がリフレッシュされ、ストレス軽減につながる
日常の喧騒から離れ、自然や温泉地など落ち着いた環境で過ごすことにより心身のリフレッシュ効果が期待できます。例えば、美しい景色を眺めながら仕事をしたり、新鮮な空気の中で深呼吸をしたりすれば、日頃のストレスが軽減されます。また、温泉地でのワーケーションは、業務後に温泉に浸かって疲れた体を癒せるのも魅力。定期的に心身をリフレッシュできれば、持続可能なキャリア形成の重要な要素になるといえるでしょう。
新たな人脈を築けるチャンスがある
ワーケーション先にリゾート地やコワーキングスペースを選べば、普段は出会えないような人や意欲的に仕事に打ち込む人と交流する機会が生まれます。業界や業種を超えた人脈は仕事のヒントを得るきっかけになったり、将来的なビジネスチャンスにつながったりする可能性も。
イベントや交流が積極的に行われている場所に行く経験は、キャリアにおいて貴重な財産になる可能性を秘めています。
ワーケーションのデメリット
ワーケーションにはメリットがある一方、4つのデメリットもあります。ワーケーションの検討材料にしてみてください。
仕事と休暇のメリハリがつきにくい
ワーケーションの最大の課題は、仕事と休暇の線引きがあいまいになりやすい点です。リゾート地や観光地にはさまざまな娯楽があるため、集中力が途切れることもあるでしょう。また、時間管理は自己責任となるため、「少しだけ」と思って仕事を続けているうちに、気づけば一日中働いていたということも起こり得ます。ワーケーションでは余暇と仕事の時間を区切るなどして、綿密なスケジュール管理は欠かせません。
仕事の進捗次第では休暇を満喫できない
業務量が多かったり急なトラブル対応が発生したりすると、ワーケーションを満喫できない可能性があります。仕事優先の状況になれば、周囲の観光地やリラクゼーション施設があっても活用できず、ただ場所を変えただけの勤務になることも。ワーケーションを楽しむには、仕事を持ち込みすぎず、タイミングを見計らってスケジュールを計画しましょう。
Wi-Fi環境が必須である
ワーケーションはリモートワークが基本となるため、Wi-Fi環境が必要不可欠です。特に地方や自然豊かな地域ではWi-Fi環境が整っていない場合もあり、通信トラブルが業務に支障をきたすこともあるでしょう。また、無料Wi-Fiはセキュリティのリスクが上がるため、利用を控えるのが無難です。滞在先にWi-Fi環境が整っていない場合は、モバイルWi-Fiルーターを携帯しましょう。
想定外のコストが発生する可能性がある
ワーケーションには交通費・宿泊費・食費・観光費などさまざまな費用がかかります。これらの費用は企業が費用を補助する場合もありますが、自己負担となるケースでは想定以上に出費がかさむ場合も。想定外の出費が重なると、経済的なストレスを感じる結果になりかねません。必ず予算を決めておきましょう。
失敗しない!ワーケーション先を選ぶポイント
ワーケーションの充実度は、滞在先の設備やサービスによって大きく左右します。ここからはワーケーション先を選ぶポイントを解説しましょう。
期間や目的に合った宿泊施設を選ぶ
ワーケーションの期間や目的によって、最適な宿泊施設は異なります。例えば、1週間程度の短期間であればホテルやリゾート地でも十分ですが、デスクやチェアがリモートワーク仕様でなければ仕事が捗らないこともあるでしょう。また、複数人でのワーケーションでチームビルディングが目的なら、共有スペースが充実している施設がおすすめです。
快適に仕事ができるWi-Fi環境とワークスペースが整っている
ワーケーションは、主にリモートワークが中心です。スムーズに業務を遂行するには、安定したWi-Fi環境が欠かせません。特にビデオ会議や大容量ファイルの送受信が多い仕事では、通信速度や回線の安定性が非常に重要です。この場合、ホテル等で用意されている無料Wi-Fiはセキュリティの甘さも指摘されており、通信速度も遅い可能性があります。
また、作業スペースの有無・長時間の作業に適したイスとテーブル・コンセントの数・作業に適した照度など、作業環境を念入りにチェックするのもポイント。ワーケーション利用者の受け入れ準備ができている宿泊施設なら快適な環境を整えている場合が多いでしょう。
仕事・観光・生活に便利な立地である
ワーケーションでは仕事と休暇のバランスが肝心です。そのため、仕事の合間や業務後に気軽に観光や食事を楽しめる立地である点が理想的。長期のワーケーションの場合は、徒歩圏内にスーパー・コンビニ・ドラッグストアがあれば、暮らしに寄り添うようなワーケーションも可能です。また、緊急時に対応できる病院や薬局が近くにあるかも見逃せないポイント。ワーケーションの充実度は立地によって左右されるといっても過言ではありません。
柔軟に期間を調整できる
仕事の状況や現地での体験によっては、当初予定していた期間を延長したり短縮したりするケースが出てくるかもしれません。そのため、宿泊施設のキャンセルポリシーや期間延長の可否、追加料金などについて事前に確認しておくことが大切です。特にフリーランスやプロジェクト単位で働く人は業務状況に応じてフレキシブルに動けるよう、自由度の高い宿泊先を選ぶとよいでしょう。
長期間のワーケーションなら、普段通りの生活ができる設備の有無を確認する
長期のワーケーションの場合は、自宅のように過ごせる環境である点も重要です。例えば、キッチン・冷蔵庫・洗濯機など生活に必要な設備があれば、外食費や洗濯代の節約につながります。自炊をしたい人や、ワークライフバランスを重視する人にとっては、ホテルよりも家具家電付きのマンスリーマンションや滞在型宿泊施設を選択肢に含めるといいでしょう。
参考記事:滞在型ホテルとは?特徴・メリット・デメリット・選び方を解説
1ヶ月以上ワーケーションするならマンスリーマンションがおすすめ!
長期間のワーケーションを計画している場合は、マンスリーマンションの利用がおすすめです。ホテルやリゾート施設とは異なり、生活に必要な家具や家電が整っているため普段の生活リズムを維持しやすく、1日3回の食事代やコインランドリー利用料の節約にもつながります。さらに、ネット環境が完備されており、入居の際の困りごとに365日サポートがある物件も!契約はWebで完結するため、気軽にワーケーションしたい方にはおすすめの選択肢です。
1ヶ月以上のワーケーションを予定している方は、ぜひマンスリーマンションも検討してくださいね。