2017/10/09

社内SEのお仕事(システムの機能やパフォーマンスの改善編)

社内SEのお仕事(システムの機能やパフォーマンスの改善編)

社内SEのお仕事(システムの機能やパフォーマンスの改善編)

社内SE(社内システムエンジニア)について、実際に社内SEとして働く側から、少しでもヒントになればと筆を走らせます。
この記事では大まかに、開発SEと社内SEの仕事に対する相違点について、簡単にご紹介できればと思います。

 

システムの機能やパフォーマンスの改善

顧客管理、商品管理、販売管理、生産管理、会計管理、業務管理などなど、今や管理業務に情報システムは欠かせないものとなっています。
それぞれのシステムが連携し、データが繋がることで新しい価値の創造や今後の動きを前もって把握することが出来るようになったり、あるいはそれに備える準備が出来たりします。

筋肉や根性による業務改善も時には必要な場合もありますが、社内SEとしては各セクションの仕事の流れを把握し、それを体系的に効率化することで組織的な改善を行うことができますね。
いえ、行うことが出来るというよりは、社内SEでしか実現できない領域であり、さらにその上層部分からのBPRともなれば、必然的に社内SEが各所調整やシステム化に集中することとなります。
 

システムはあくまでも仕事を効率的にこなすための道具に過ぎない

ここはSIerやベンダと社内SEが最も認識の異なる箇所かもしれません。

社内SEにとって、大切なことはあくまでも事業拡大であり、そのための効率化や省力化、システム開発、数値分析、システムの統廃合などといったシステム関連の業務はそのための手段でしかありません。
システムを作って終わり、というのは社内SEの世界には存在しないですし、そこで止まっていては特化型のアウトソーシング先に潰されてしまうでしょう。
社内に居て直接業務に携わり、スタッフがどんな想いの元に働き、言われなくても刺さる提案が出来ることが、社内SEの実力とも言えます。
 

各システムに実装する機能の調整役も社内SEのお仕事

社内に居るからといって、全ての部門の業務に対して深く理解することは難しいことです。

また、ことシステムに関してはIT関連分野に苦手意識が強いスタッフも多いことも手伝って、各部門からの意見吸い上げは自然と挙がっては来ないものです。
そのため、社内に対して自主的な業務の理解が必要なのはもちろんのこと、ヒアリングも大切な仕事のひとつとなります。
とは言え、1つの部門から詳しく意見を聞きすぎると部門間の比重や機能連携に支障を来すことにも繋がるため、それぞれの部門からバランス良く意見を抽出し、足並みを揃えながらそれぞれの関連性や連携について、検討を重ねる必要があります。
当然最終的に各機能として落とし込むよりも前の段階で、現状どの程度の問題が生じているのか、それに掛かっている無駄なコストはどのくらいの規模なのか、それを全て解消すべきなのか、必要な開発コストはどの程度掛かるのか、といった社内SEにしか分からないことも自然とこなせる知識も必要です。
 

パフォーマンスの定義が開発SEと社内SEでは全く異なる

開発SEと社内SEの違いを明確に説明できる人間はそう多くはいません。
しかし、その違いというのは非常に深く、開発SEで優秀な人材だからといって社内SEで優秀なわけではありませんし、その逆も同様なのです。

開発SEは自らが開発するシステムの処理速度やシステム処理そのものの速度、効率をパフォーマンスとして捉え、社内SEではシステムの動作速度は同様ですが、それ以上にそのシステムがあることによって、自身が所属する企業の事業拡大に貢献するのかを重視します。
小さいことで言えば、1から100までをカウントアップするプログラムがあったとして、そのカウントアップする速度に拘るのが開発SE、そのカウントアップするプログラムそのものがどの程度他の部門の業務に影響するのかに拘るのが社内SEという違いです。
 
いかがでしたでしょうか。
社内SEは所属する企業によって、フィールドが大きく異なり、求められる能力も様々。
これからも少しずつ社内SEの仕事について、ご紹介していきますね。