2016/06/07
最初は誰も知らないこと~決算書入門編~
こんにちは。役員の阪井です。
ようやく決算対応が一段落したため、久しぶりの執筆です。
決算と聞くと、
「数字?予算?何のことかさっぱり・・・私には関係ないから」
と思う人、沢山いらっしゃるのではないでしょうか。
自動車には車検が義務付けられているように、決算書は会社経営に必要なもの。
皆さんの健康診断と同じです。
今日はそんな決算書について簡単に解説します。
決算書
そもそも決算書とは、「財務諸表」を指しています。
財務諸表は更に「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」の3書類に分類できます。
財務3表と呼ばれています。
「貸借対照表」
その会社が会計期間の終了日における資金調達の状況を示す書類です。
会社の財政状態を表しています。
資産の部
財産や権利などの資産状況を表します。
負債の部
債務や借入金など返済する義務のある負債状況を表します。
純資産の部
返済義務のない資本を表します。
「損益計算書」
その会社の会計期間における営業活動の利益や費用結果を表します。
その企業がどれだけ利益を上げているのか、経営成績を表します。
売上
会社は何らかのサービスを提供し、その対価としていただく売上金。
売上総利益
売上からサービス提供するための直接経費分を差し引いた金額。
材料仕入れや売上をあげるために直接かかった費用。粗利益といわれています。
営業利益
例えば、皆さんのお給料、事務所家賃などを粗利益から差し引いたもの。
売上に直接関わった経費ではないものの、営業上必要となる経費。
【本業のもうけ】といわれる利益。
経常利益
借入金などの利息や受取利息など、本業以外での収支を営業利益から
加減したものが経常利益。
日常的に発生するものを加減したもの。(経常とは日常という意味をもつ)
【企業の総合的収益力】といわれる利益。
税引き前純利益
経常利益に対して、土地の売却益や退職金支払いなどの
特別な理由による収支を加減した利益
「キャッシュフロー計算書」
その会社の会計期間における資金繰りを表します。
預金などの資金残高を表します。
営業活動によるキャッシュ・フロー
文字通り、営業活動による収入から支出を差し引いたものになります。
本業にもとづくキャッシュ・フローを表現しています。
投資活動によるキャッシュ・フロー
有価証券や投資有価証券の取得・売却、有形固定資産の取得、貸付による支出などが該当します。
財務活動によるキャッシュ・フロー
資金調達活動によるキャッシュ・フローを表します。
借入の増額や返済、株式の発行、社債の発行や返済に基づく入出金などが該当します。
現金及び現金同等物の増加額
上記3項目の合計金額になります。これに期首残高を加えることで期末残高が計算されます。
決算処理
各企業には決算月というものが存在します。
決算月を締め日とし、そこから一年間遡った期間を対象に収入・支出を計算して財務諸表にまとめます。
多くは3月31日を決算日とする法人が多く、その関係上株主総会が6月に集中しています。
3月決算の多い理由は?
一般的な税法改正は4/1からとされるものが多いため、
会計年度の途中で経理処理を変更すると多大な労力を費やします。
よって、税法の適用時期と会計期間を合わせる企業が多いのです。
なぜ他の月にしている企業が存在するのか?
12月決算は、海外の企業が多く取り入れています。連結決算をする上では
スムーズに行うことができるためです。
2月決算は、小売業界に多くある「バーゲンセール」が1月、7月にあって、
在庫が減少した且つ繁忙期を過ぎた時期に行う場合が多いのです。
如何でしたか?
貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書という財務3表と呼ばれる決算書は、
企業の経営や財務の状況を把握するために、とても重要な書類です。
決算書は経営分析に欠かすことができない資料、ということです。
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